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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科64巻4号

2010年04月発行

特集 泌尿器科検査のここがポイント

M 生検 腎生検

Q75 腎生検の適応,方法,合併症について教えてください。

著者: 永野哲郎1

所属機関: 1藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院腎・泌尿器外科

ページ範囲:P.292 - P.293

文献概要

要旨 腎生検によって得られる組織学的所見により,腎疾患の診断・治療に関する情報が得られるのはいうまでもないが,侵襲的検査であり100%安全とはいえない。したがって,患者に十分な説明を行い,同意と協力を得て腎生検を施行することが重要である。腎生検の適応と禁忌は以下のとおりで,診断の確定や治療法の選択に悩む症例であれば,基本的には適応となる。

 適応は,①検尿異常,②ネフローゼ症候群,③急速な腎機能低下,④腎腫瘤の鑑別,⑤全身性疾患に伴う腎病変,⑥移植腎,などである。一方,禁忌は,①出血傾向,②片腎および機能的片腎,③高度の萎縮腎,④腎実質内感染,⑤腎動脈瘤,⑥囊胞腎,水腎症,⑦管理困難な全身合併症,⑧安静臥床が困難な場合,⑨高度の肥満,などである。

参考文献

1)日本腎臓学会(編):腎生検ガイドブック―より安全な腎生検を施行するために.東京医学社,東京,2004
2)吉村吾志夫,他(編):腎臓病ポケットマニュアル4.腎生検.医歯薬出版,東京,pp22-29,2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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