icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科64巻5号

2010年04月発行

書評

「パスでできる! がん診療の地域連携と患者サポート」―岡田晋吾,谷水正人 編 フリーアクセス

著者: 望月英隆1

所属機関: 1防衛医科大学校病院

ページ範囲:P.333 - P.333

文献概要

 この度,医学書院から岡田晋吾・谷水正人両氏の編集による,『パスでできる!がん診療の地域連携と患者サポート』が刊行された。

 がんの治療は,手術や抗がん化学療法のみで成り立つものではなく,手術前後の各種補助療法,病態・病勢把握のための定期的な検査や緩和医療等も含んでいる。ここでいう緩和医療とは,進行再発時におけるがん性疼痛への対処は無論のこと,診断が下された時点から求められる心理面でのケアから終末期医療までをも含む極めて広範囲の医療である。これらを1つの医療機関で不足なく行うことは至難の技である。また,近年は患者さんの価値観も多様化し,医療を受ける場所として,医療機関ではなく自宅を選択する方が増えている。このような新たな流れの中では,がん治療にかかわる医療機関が,がん患者さんごとに一貫した治療方針を共有し,それぞれの持つ機能に応じて連携を保つことが極めて重要である。国もがん治療については政策として,均てん化とともに,地域連携によるきめの細かい治療体制の整備を推し進めている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら