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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科64巻5号

2010年04月発行

文献概要

小さな工夫

腹腔鏡下腎盂形成術と同時に行う軟性膀胱鏡を用いた腎盂切石術

著者: 座光寺秀典1 武田正之1

所属機関: 1山梨大学大学院医学工学総合研究部泌尿器科

ページ範囲:P.350 - P.350

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 近年,体腔鏡下手術における技術と機器の進歩に伴い,体腔鏡下で開放手術と同じ手技による腎盂形成術が施行され,従来の手術と遜色ない成績が得られるようになった。また,腎結石合併例に対しても体腔鏡下腎盂形成術と腎切石術を同時に行った症例が報告されている1,2)。われわれも,このような症例に対し腹腔鏡下腎盂形成術を施行するとともに,トロカーポートから軟性膀胱鏡を挿入して結石摘出を行い,良好な成績が得られたので紹介する。

 まず腹腔鏡下腎盂形成術中,腎盂に支持糸をかけ牽引しつつ腎盂を5mm程度切開する。10mmもしくは12mmのトロッカーポートより14Fr軟性膀胱鏡を挿入し,腹腔鏡観察下に腎盂内へと進める。内視鏡下に結石を探索し,バスケットカテーテルで捕捉して腎盂外へ引き出し回収する。その後腎盂と尿管を完全に切断し,腎盂形成術を行う。本法は結石が腹腔鏡直視下に観察できる場合には不要であるが,腎杯結石などの症例については有効な方法であると思われる。

参考文献

1)Ramakumar S, Lancini V, Kavoussi LR, et al:Laparoscopic pyeloplasty with concomitant pyelolithotomy. J Urol 167:1378-1380, 2002
2)Ball AJ, Leveillee RJ, Wong C, et al:Laparoscopic pyeloplasty and flexible nephroscopy:simultaneous treatment of ureteropelvic junction obstruction and nephrolithiasis. JSLS 8:223-228, 2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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