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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科65巻10号

2011年09月発行

文献概要

特集 頻尿・切迫性尿失禁

冷えと頻尿

著者: 石塚修1 今村哲也1 野口渉1 栗崎功己1 市野みどり1 西澤理1

所属機関: 1信州大学医学部泌尿器科

ページ範囲:P.755 - P.761

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要旨 寒冷刺激は頻尿を誘発させるが,その機序には皮膚のTRPM8受容体や,体内の交感神経系受容体,無髄C線維の関与が示唆される。従来より,「冷え」に対して使用されることの多かった漢方製剤の有効性も,その機序による作用の可能性が示唆される。また,臨床でもその有効性が示唆され,今後のさらなる解明が期待される。

参考文献

1)伊藤 隆,病態と治療―寒熱,入門漢方医学.日本東洋医学会学術教育委員会編,南江堂,東京,pp42-47,2002
2)石塚 修,今村哲也,陳 忠・他:冷えと夜間頻尿.Urology View 8:33-39,2010
3)Ishizuka O, Igawa Y, Mattiasson A, et al:Capsaicin-induced bladder hyperactivity in normal conscious rats. J Urol 152:525-530, 1994
4)Imamura T, Ishizuka O, Aizawa N, et al:Cold environmental stress induced detrusor overactivity via resiniferatoxin-sensitive nerves in conscious rats. Neurourol Urodyn 27:348-352, 2007
5)吉田正貴,井川靖彦,小原健司,他:過活動膀胱診療ガイドライン(日本排尿機能学会,過活動膀胱ガイドライン作成委員会編).ブラックウェルパブリッシング,東京,pp33-45,2005
6)Chen Z, Ishizuka O, Imamura T, et al:Role of α1-adrenergic receptors in detrusor overactivity induced by cold stress in conscious rats. Neurourol Urodyn 28:251-256, 2008
7)富永真琴:TRPチャネルと痛み.日薬理誌 127:128-132,2006
8)Chen Z, Ishizuka O, Imamura T, et al:Stimulation of skin menthol receptors stimulates detrusor activity in conscious rats. Neurourol Urodyn 29:506-511, 2010
9)今村哲也,石塚 修,田辺智明,他:冷えストレスによって誘起されたラットの過活動膀胱に対する生薬エキスHの有効性の検討.日本排尿会誌(NBS) 16:154,2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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