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学会印象記
「第106回米国泌尿器科学会総会」印象記
著者: 本郷文弥1
所属機関: 1京都府立医科大学泌尿器科学教室
ページ範囲:P.790 - P.791
文献購入ページに移動学会でのトピックはいくつかありましたが,その1つは前立腺癌に対する免疫療法だと思われます。そのような中,Steven Rosenberg先生による養子免疫療法についてのプレナリーセッションでは,メラノーマとサルコーマにおける最新の臨床試験の結果や今後の展望が述べられていました。また,前立腺癌ではほかに抗RANKL抗体であるDenosumabの第三相試験の結果が発表されました。PSA値が上昇しているホルモン療法抵抗性前立腺癌患者で,骨転移は認められない男性1,434人を対象とした試験です。骨転移なしの生存期間の中央値は,プラセボ群に比べDenosumab群で4.2か月長く(25.2か月と29.5か月),初回骨転移までの期間はDenosumab群で3.7か月長いという結果でした。本邦への導入が期待されます。ほかにはAbirateroneが4月にFDAに認可されたばかりですが,ドセタキセル抵抗性の1,195例のCRPCに対する第三相臨床試験の結果が発表されておりました。全生存期間はAbiraterone+プレドニゾロン群は14.8か月で,プレドニゾロン投与群は10.9か月との結果でした。また,会場を出たところの大きな垂れ幕が大変目立っておりました。こちらも本邦への導入が期待されます。
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