文献詳細
文献概要
珍しい外陰部疾患・4
尿道脱,陰唇癒着症,陰唇癒合症
著者: 三木誠1 相沢卓2
所属機関: 1新宿石川病院 2東京医科大学八王子医療センター
ページ範囲:P.892 - P.893
文献購入ページに移動尿道粘膜が外尿道口より脱出反転した状態であり,思春期前少女に多く,高齢女性にもときどき認められる。頻尿,排尿後の痛み,腫瘤触知,時に下着に血液がつくことを主訴にして来院する。外尿道口を取り囲んで,うっ血し浮腫状の突出が認められる。
最近少女例34例についてまとめた報告がある(Hillyer S, et al:Urol 73:1008-1011,2009)。それによると平均年齢は5.4歳(5か月~12歳),全例が腟部の出血や下着への出血を主訴にしており,10例に排尿困難,頻尿,尿意頻数があったという。30例でバルーンカテーテルを取り巻くように脱出している粘膜部分を切除し,粘膜を合わせ結節縫合し,カテーテルはすべて術後24時間以内に抜去したという。高齢女性では尿道腫瘍との鑑別が必要である。
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