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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科65巻13号

2011年12月発行

書評

「レジデントのための血液透析患者マネジメント」―門川俊明 著 フリーアクセス

著者: 深川雅史1

所属機関: 1東海大学・腎・内分泌代謝内科学

ページ範囲:P.1049 - P.1049

文献概要

 現在わが国で透析医療を受けている患者は約30万人に達し,新規に導入される患者の高齢化が進んでいる。また,糖尿病を原疾患とする率が高くなってきており,これらのことはほとんどの患者が多臓器の障害を持っていることを意味する。さらに,一昔前には考えられなかったような大手術を透析患者が受ける機会も増えてきており,腎臓内科や透析療法を専門としない医師が主治医になることも多い。彼らは,それぞれの領域の病気の専門家ではあるが,透析をしている患者の特性を理解して,適切に対応しているだろうか? 実際には,透析室に自らおもむいて,透析担当医と相談することも少ないのかもしれない。

 一方,透析は技術的な側面が大きい医療であり,その中にはきちんとした理論に基づくものだけでなく,経験に基づくものが混在しており,施設による差も大きいのが現状である。さらに,技術の世界は日進月歩であるため,常に注意していないと,その施設のローカルルールが,最新の医療から著しく遅れていることに気付かない場合もある。それでは,透析を担当する医師が,すべてをきちんと理解して指示を出しているのだろうか? 大学病院のような施設を除いては,通常の指示は臨床工学技士や看護師に任せてしまっていることも多いのではないだろうか。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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