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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科65巻3号

2011年03月発行

文献概要

書評

「子宮頸部細胞診ベセスダシステム運用の実際」―坂本穆彦 編/坂本穆彦,今野 良,小松京子,大塚重則,古田則行 執筆 フリーアクセス

著者: 長村義之1

所属機関: 1国際医療福祉大病理診断センター

ページ範囲:P.198 - P.198

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 本書は,わが国にも本格的に導入された,子宮頸部細胞診の新しい報告様式である“ベセスダシステム2001”に関する解説・手引書である。

 広く知られるように,1980年代にその頃用いられていたパパニコロウクラス分類やDysplasiaのグレードなどにおいて,不一致あるいは検体の適正などが医療訴訟にも直結する問題点としてあげられていたが,ベセスダシステムThe Bethesda Systemは,その解決策として考案され普及してきた分類法である。①検体の適・不適を明確化する,②パパニコロウクラス分類を廃し,新しい診断システムを導入する,③細胞診の報告はmedical consultationと位置づける,などがキーポイントである。2001年の改訂版では,骨子は大きく変わらないものの,①判定困難な症例に対するカテゴリーの用語に変更が加えられたこと,②ヒト乳頭腫ウイルス(human papilloma virus:HPV)に対する研究成果を取り入れたことなどが主な変更点である。これにより,HPV・DNAテストと細胞診の関連がクローズアップされた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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