icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科65巻4号

2011年04月発行

特集 こんなときどうする!?―泌尿器科手術のトラブル対処法

Ⅰ 尿路内視鏡手術 ■経尿道的尿管砕石術(TUL)

012 抽石にかなりの時間がかかりそうだ

著者: 最上徹1

所属機関: 1菰野厚生病院泌尿器科

ページ範囲:P.45 - P.47

文献概要

Q TULを開始した症例。レーザー砕石後に抽石する予定であるが,抽石に手術時間の大半を費やしてしまうことが予想される。時間短縮のための工夫はないか。


[1]概 説

 経尿道的尿管結石砕石術(TUL)の目的は,低侵襲に結石の摘出を完全に行うことである。TULに代表される尿路内視鏡手術は,解剖学的に存在する尿路を経由し,尿路の破綻なく安全に手術を終了することが重要である。しかし,結石そのものの大きさや結石末しょう側の結石ポリープの存在が手術操作の妨げとなり,砕石や抽石に時間がかかる症例にしばしば遭遇する。

 時間短縮のために画期的な解決策は少ない。必要な手術器械の準備と,器械それぞれの特徴に対する十分な理解こそが時間短縮につながる。

 筆者は,術中一期的に完全抽石困難と考えられた場合,重大な合併症が発生する前に尿管ステントを留置しセカンドTULという選択肢もあると留意している。

参考文献

1)奴田原紀久雄:砕石装置・異物鉗子,バスケットカテーテル.Jpn J Endourol ESWL 18:23-25,2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら