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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科65巻4号

2011年04月発行

特集 こんなときどうする!?―泌尿器科手術のトラブル対処法

Ⅰ 尿路内視鏡手術 ■経尿道的尿管砕石術(TUL)

016 バルーン拡張術後にすぐにTULを行ってよいか

著者: 荒川孝1 越田竹朗2 山下英之2 大東貴志2

所属機関: 1国際医療福祉大学三田病院尿路結石破砕治療センター 2国際医療福祉大学三田病院泌尿器科

ページ範囲:P.57 - P.59

文献概要

Q TULを開始した症例。強い尿管狭窄のため尿管鏡が挿入困難である。バルーン拡張術を行い,すぐにTULを行ってよいか。それとも,拡張術のみ行い,TULは後日に延期したほうがよいか。


[1]概 説

 TULにおいては結石が目視できる位置まで尿管鏡が届かなければ,いかなる処置も行ってはならない。ブラインドでバスケットカテーテルを用いることはガイドラインでも禁じられている1)。したがって,結石より遠位の尿管に狭窄が存在すると判断された症例では無理をせずにTULは中止とし,尿管の拡張を行ってから,後日改めてTULを予定するのがよい。

参考文献

1)European Association of Urology:Guidelines on Urolithiasis. p56, 2010
2)金田芳孝,甲斐 明,酒徳治三郎:体外衝撃波尿管結石破砕術後の尿管狭窄・尿管残石に対する尿管拡張術の経験,日泌尿会誌,83:1417-1422,1992
3)Ravery V, de la Taille, Hoffman P, et al:Balloon catheter dilation in the treatment of ureteral and ureteroenteric stricture. J Endourol 12:335-340, 1998

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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