文献詳細
特集 こんなときどうする!?―泌尿器科手術のトラブル対処法
Ⅰ 尿路内視鏡手術 ■経皮的腎瘻造設術
文献概要
Q 経皮的腎瘻造設術を開始した症例。穿刺針から出血がみられたがカテーテル留置まで行った。まだ出血が続いている。洗浄しようとしたが,注入がスムーズにいかない。
[1]概 説
経皮的腎瘻造設術は腎後性腎不全の治療を始め,術前処置や診断などの目的で,幅広く施行される手技である。水腎症の程度もさまざまで,安易なものから困難なものまであり,施行に際しては腎の血管解剖を熟知しておくことはいうまでもない(図1)。留置カテーテルからの小出血はある程度はやむを得ないものであり,筆者は幸いにも腎摘除術・動脈塞栓術などの緊急手術を要するような大出血を経験したことはないが,誰しもが経験するであろう留置後のカテーテル閉塞も,できれば避けたいものである。本項では長年一般泌尿器科に携わってきた経験から,安全に施行するために留意してきたことについて述べたい。
[1]概 説
経皮的腎瘻造設術は腎後性腎不全の治療を始め,術前処置や診断などの目的で,幅広く施行される手技である。水腎症の程度もさまざまで,安易なものから困難なものまであり,施行に際しては腎の血管解剖を熟知しておくことはいうまでもない(図1)。留置カテーテルからの小出血はある程度はやむを得ないものであり,筆者は幸いにも腎摘除術・動脈塞栓術などの緊急手術を要するような大出血を経験したことはないが,誰しもが経験するであろう留置後のカテーテル閉塞も,できれば避けたいものである。本項では長年一般泌尿器科に携わってきた経験から,安全に施行するために留意してきたことについて述べたい。
参考文献
1)越智淳三(訳):解剖学アトラス.文光堂,東京,p342,1981
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