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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科65巻4号

2011年04月発行

特集 こんなときどうする!?―泌尿器科手術のトラブル対処法

Ⅱ 体腔鏡下手術 ■後腹膜鏡下根治的前立腺摘除術

045 カメラポートがレチウス腔に入らない

著者: 川喜田睦司1

所属機関: 1神戸市立医療センター中央市民病院泌尿器科

ページ範囲:P.129 - P.131

文献概要

Q 後腹膜鏡下根治的前立腺摘除術を開始した症例。カメラポートを挿入する際に,うまくレチウス腔に入ることができない。


[1]概 説

 前立腺の前面(腹側)と後面(背側),右と左を均等に観察するには,カメラポートは正中線上の臍付近に置くのがよい。経腹膜到達の場合には臍より頭側にも置くことができるが,腹膜外到達では,腹膜が臍に固着しているため臍より尾側に置く。腹膜を開けないことが絶対条件であるが,臍下3~5cmまでは腹直筋鞘後葉があることを理解し,これを利用することで腹膜損傷を避けることができる(図1,2)。

参考文献

1)酒井建雄,松村譲兒(監訳):体幹3.7腹壁と腹直筋鞘の構造.プロメテウス解剖学アトラス―解剖学総論/運動器系.医学書院,東京,pp150-151,2007
2)酒井建雄,大谷 修(監訳):腹部・骨盤部1.3腹腔・骨盤腔における腹膜―概観と前腹壁.プロメテウス解剖学アトラス―頸部/胸部/腹部・骨盤部.医学書院,東京,pp154-155,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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