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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科65巻4号

2011年04月発行

特集 こんなときどうする!?―泌尿器科手術のトラブル対処法

Ⅱ 体腔鏡下手術 ■後腹膜鏡下根治的前立腺摘除術

046 膀胱と前立腺の境界が判別できない

著者: 山田裕紀1 頴川晋1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学泌尿器科

ページ範囲:P.132 - P.132

文献概要

Q 後腹膜鏡下根治的前立腺摘除術を開始した症例。膀胱と前立腺の境界が判別しづらく,うまく剝離できない。


[1]概 説

 鏡視下手術では,開放手術と異なり触覚から得られる情報が少ないこともあり,膀胱頸部前立腺移行部の同定が難しい。さらに,前立腺の大きさや形は個人差が大きいことが,膀胱頸部の切離操作を本術式中で難しい工程の1つにしている。施設によっては,鈍な鉗子で硬さを確認しながら境界を判断する,尿道カテーテルを数回牽引して境界部を同定する,あるいは膀胱頸部付近の前立腺前面に針糸を掛けて前立腺の輪郭を確認する,などの工夫がされている。

参考文献

1)Myers RP:Detrusor apron, associated vascular plexus, and avascular plane:relevance to radical retropubic prostatectomy:anatomic and surgical commentary. Urology 59:472-479, 2002
2)三木 淳,佐々木裕,畠 憲一,他:前立腺全摘除術における海綿体神経温存・再建:update海綿体神経温存に必要な解剖学的知識と手技.泌尿器外科 22:103-108,2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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