文献詳細
特集 こんなときどうする!?―泌尿器科手術のトラブル対処法
Ⅲ 体外衝撃波砕石術(ESWL)
文献概要
Q 術後の皮下出血をできるだけ避けたいと訴えている症例。ESWL施行後の皮下出血を軽減するための工夫はないか。
[1]概 説
体外衝撃波砕石術(extracorporeal shock wave lithotripsy:ESWL)は,1985年に国内第一号機が当院に導入されて以来1),非侵襲的治療として尿路結石症の治療の中心を担っている。ESWL治療による長期的および短期的合併症として種々のものが報告されているが,高齢者,小児にも長期的な安全性を認めた報告が多い2,3)。皮下血腫は,腎皮膜下血腫,治療中の疼痛とともに短期的合併症の1つである。しかしながら,皮下血腫が比較的軽微な合併症であるため,その頻度など詳しい報告は少ない。当院では,HM-3を用い2年5か月間の1,426回のESWLでの検討において,10例の明らかな皮下血腫を認めた4)。また皮膚の変色(bruising)は,小児では6割で認めるとの報告もある。
[1]概 説
体外衝撃波砕石術(extracorporeal shock wave lithotripsy:ESWL)は,1985年に国内第一号機が当院に導入されて以来1),非侵襲的治療として尿路結石症の治療の中心を担っている。ESWL治療による長期的および短期的合併症として種々のものが報告されているが,高齢者,小児にも長期的な安全性を認めた報告が多い2,3)。皮下血腫は,腎皮膜下血腫,治療中の疼痛とともに短期的合併症の1つである。しかしながら,皮下血腫が比較的軽微な合併症であるため,その頻度など詳しい報告は少ない。当院では,HM-3を用い2年5か月間の1,426回のESWLでの検討において,10例の明らかな皮下血腫を認めた4)。また皮膚の変色(bruising)は,小児では6割で認めるとの報告もある。
参考文献
1)丹田 均,加藤修爾,坂 丈敏,他:体外衝撃波(ESWL)による腎・尿管結石破砕術の臨床経験.日泌尿会誌 76:1770-1783,1985
2)Sato Y, Tanda H, Kato S, et al:Shock wave lithotripsy for renal stones is not associated with hypertension and diabetes mellitus. Urology 71:586-591, 2008
3)Griffin SJ, Margaryan M, Archambaud F, et al:Safety of shock wave lithotripsy for treatment of pediatric urolithiasis:20-year experience. J Urol 183:2332-2336, 2010
4)加藤修爾,丹田 均:ESWLにおける外科的合併症.腎と透析(臨増) 256-259,1987
5)Lingeman JE, Matlaga BR and Evan AP:Surgical management of upper urinary tract calculi. In:Campbell-Walsh Urology. 9th ed. edited by Wein AJ, Kavoussi L, Novick A, et al. Saunders, Philadelphia, vol 2, pp1431-1507, 2007
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