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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科65巻4号

2011年04月発行

特集 こんなときどうする!?―泌尿器科手術のトラブル対処法

Ⅳ 開腹手術 ■根治的腎摘除術

063 誤って胸膜を損傷してしまった

著者: 岡田弘1

所属機関: 1獨協医科大学越谷病院泌尿器科

ページ範囲:P.179 - P.180

文献概要

Q 第11肋骨切除による腰部斜切開で,根治的腎摘除術を開始した症例。いつの間にか胸膜を損傷していることが明らかになった。


[1]概 説

 第12肋骨切除による腰部斜切開の場合には,肋骨裏面に胸膜が存在することは少ないが,第11肋骨切除の場合には,その裏面に胸膜が存在することが多いため,これを肋骨裏面から十分に剝離してから肋骨切除にかかることが肝心である。胸膜損傷は,損傷部から呼吸に合わせて上下する肺を直視できるので,診断は容易である。大きな胸膜損傷は稀であるため一期的に閉鎖可能であり,胸腔内ドレーンの留置は不要である1,2)

参考文献

1)高井計弘,亀山周二:腰部腹膜外斜切開.阿曽佳郎(編):カラーアトラス 新 泌尿器科手術図譜.永井書店,大阪,pp56-61,2003
2)野々村祝夫:経腰的腎摘除術.冨田善彦(編)新Urologic Surgeryシリーズ―腎細胞癌および上部尿路癌の手術.メジカルビュー社,東京,pp32-33,2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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