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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科65巻4号

2011年04月発行

特集 こんなときどうする!?―泌尿器科手術のトラブル対処法

Ⅳ 開腹手術 ■腎部分切除術

074 無阻血腎部分切除術で出血がコントロールできなくなった

著者: 野口満1 魚住二郎1

所属機関: 1佐賀大学医学部泌尿器科

ページ範囲:P.207 - P.209

文献概要

Q マイクロターゼを用いて無阻血腎部分切除術を開始した症例。切除面からの出血が多くなりコントロールできなくなった。


[1]概 説

 超音波エコー,CTを用いた検診の普及で,腎腫瘍が小さいサイズで治療されることが多くなった。それに伴い腎機能温存の術式が積極的に選択され,中でもマイクロターゼを用いた無阻血腎部分切除術が広く行われるようになり1),予後と腎機能温存に大きく貢献している。最近は腹腔鏡下手術においても頻用されている2)。しかし,切除部位からの出血と腎盂との瘻孔形成が,本術式での合併症として懸念される。本項では本術式での出血コントロール困難症例での対処について概説する。

参考文献

1)Naito S, Nakashima M, Kimoto Y, et al:Application of microwave tissue coagulator in partial nephrectomy for renal cell carcinoma. J Urol 159:960-962, 1998
2)Sato Y, Uozumi J, Nanri M, et al:Renal-tissue damage induced by laparoscopic partial nephrectomy using microwave tissue coagulator. J Endourol 19:818-822, 2005
3)Nakagawa Y, Tsuchida A, Saito H, et al:The VIO following soft coagulation system can prevent pancreatic fistula following pancreatectomy. J Hepatobiliary Pancreat Surg 15:359-365, 2008
4)魚住二郎:アルゴンビームコアギュレータの使い方.臨泌 55:887-891,2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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