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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科65巻4号

2011年04月発行

特集 こんなときどうする!?―泌尿器科手術のトラブル対処法

Ⅳ 開腹手術 ■腎部分切除術

075 動脈の血流を再開したら出血が止まらない

著者: 近藤恒徳1

所属機関: 1東京女子医科大学泌尿器科

ページ範囲:P.210 - P.211

文献概要

Q 腎部分切除術を施行した症例。術後,動脈の血流を再開したところ出血が止まらない。


[1]概 説

 腎部分切除術において,腫瘍切除の際は腎動静脈をクランプし,術野を無血野とすることで安全に腫瘍の切除を行うことができる。その後,切除床に露出する血管あるいは出血点をていねいに縫合止血し,腎実質縫合を加えてデクランプする1)。デクランプ後に出血があるのは少なからず経験することではあるが,どのようにしてこれをコントロールするかを述べた論文はほとんど目にしない。われわれの経験では,デクランプ後の出血がコントロールできないという理由で腎摘除を行った症例は,この数年で1例もない。したがって,われわれがどのように対応しているかが,そのまま有用な方法と考えてよいのかもしれない。本項では,その方法を紹介すると同時に,どうすればデクランプ後の出血を防ぐことができるのかも併せて概説する。

参考文献

1)近藤恒徳:腎温存手術のピットフォールとわれわれの手技.臨泌 64:15-21,2010
technetium-mercaptoacetyltriglycine. Int J Urol 13:1371-1374, 2006
3)近藤恒徳:難易度の高い開腹腎部分切除術.Urology View 8:45-51,2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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