文献詳細
特集 こんなときどうする!?―泌尿器科手術のトラブル対処法
Ⅳ 開腹手術 ■腎盂形成術
文献概要
Q 腎盂尿管移行部狭窄による水腎症をAnderson-Hynes法で開始した症例。腎盂尿管移行部を切除しすぎて,吻合できなくなってしまった。
閉塞の原因となっている腎盂尿管移行部を切除し,再吻合を行うAnderson-Hynes法の治療効果は90%以上と高く,腎盂尿管移行部狭窄に対する腎盂形成術の外科治療における標準術式として推奨されている。手術に際しては,狭窄部位を完全に切除することが肝要であるが,吻合部再狭窄を予防し治療効果を長期に維持するためには,①尿管の血流温存,②吻合部からの尿漏をきたさないwater-tightな縫合,③尿管の捻れの予防,④吻合部への過緊張を予防すること,が重要である。特に吻合部に過緊張が加わると,縫合不全や血流障害を生じて尿漏や組織の萎縮による二次的狭窄の原因となるので,十分留意する必要がある。
閉塞の原因となっている腎盂尿管移行部を切除し,再吻合を行うAnderson-Hynes法の治療効果は90%以上と高く,腎盂尿管移行部狭窄に対する腎盂形成術の外科治療における標準術式として推奨されている。手術に際しては,狭窄部位を完全に切除することが肝要であるが,吻合部再狭窄を予防し治療効果を長期に維持するためには,①尿管の血流温存,②吻合部からの尿漏をきたさないwater-tightな縫合,③尿管の捻れの予防,④吻合部への過緊張を予防すること,が重要である。特に吻合部に過緊張が加わると,縫合不全や血流障害を生じて尿漏や組織の萎縮による二次的狭窄の原因となるので,十分留意する必要がある。
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