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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科65巻4号

2011年04月発行

特集 こんなときどうする!?―泌尿器科手術のトラブル対処法

Ⅳ 開腹手術 ■腎盂形成術

077 術後に水腎症が改善しない

著者: 岩村正嗣1

所属機関: 1北里大学医学部泌尿器科

ページ範囲:P.213 - P.214

文献概要

Q 腎盂形成術を施行した症例。術後に水腎症が改善しない。


[1]腎盂形成術の目的

 腎盂尿管移行部狭窄による腎盂形成術の目的は,閉塞を解除することにより腎盂内圧を低下させ,側腹部痛などの随伴症状を改善することと,腎機能の悪化を阻止することである。水腎症の改善はあくまで腎盂内圧の低下による副次的な効果であり,その改善の程度は腎盂・腎杯のコンプライアンスに依存している。手術に際しては,水腎症の改善が腎盂形成術の主な目的ではなく,特にコンプライアンスの低下した症例では,閉塞が解除されても水腎症は残存することを患者とともに十分理解しておく必要がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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