文献詳細
特集 こんなときどうする!?―泌尿器科手術のトラブル対処法
Ⅳ 開腹手術 ■尿路変向術
文献概要
Q 膀胱全摘除術・回腸導管造設術を開始した浸潤性膀胱癌の症例。尿管断端が迅速病理診断で陽性と判断された。そのため尿管の切除を追加したところ,尿管の長さが不足してしまい,導管尿管吻合ができなくなってしまった。
[1]概 説
回腸導管は,1950年にBrickerらによって考案された尿路変向術である。60年余り経た現在でも頻用され手術成績も安定しているため,現在もなお,尿路変向術の標準術式となっている。遊離された回腸(約15~20cm)を導管としてストーマを作成し,この導管に両側の尿管を吻合する。回腸の遊離と回腸・回腸吻合などの腸管処理を必要とするが,尿管が多少短くなった場合でも導管の長さを調整することにより対処できる利点がある。
[1]概 説
回腸導管は,1950年にBrickerらによって考案された尿路変向術である。60年余り経た現在でも頻用され手術成績も安定しているため,現在もなお,尿路変向術の標準術式となっている。遊離された回腸(約15~20cm)を導管としてストーマを作成し,この導管に両側の尿管を吻合する。回腸の遊離と回腸・回腸吻合などの腸管処理を必要とするが,尿管が多少短くなった場合でも導管の長さを調整することにより対処できる利点がある。
参考文献
1)内藤誠二,松田公志:尿路変向・再建術.メジカルビュー社,東京,p54,2000
2)Tollefson MK, Blute ML, Farmer SA, et al:Significance of distal ureteral margin at radical cystectomy for urothelial carcinoma. J Urol 183:81-86, 2010
掲載誌情報