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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科65巻4号

2011年04月発行

特集 こんなときどうする!?―泌尿器科手術のトラブル対処法

Ⅳ 開腹手術 ■尿失禁・骨盤臓器脱の手術

092 尿道が強く挙上されて固定してしまった

著者: 島田誠1 小川雄一郎1 青木志保1 前田智子1

所属機関: 1昭和大学横浜市北部病院泌尿器科

ページ範囲:P.249 - P.250

文献概要

Q 腹圧性尿失禁に対してTVT手術を開始した症例。テープのカバーを引き抜く際に,尿道が強く挙上されてしまった。テープは固定されてしまい,ゆるめることができない。


[1]概 説

 TVT手術は,理論的にスリングテープが常時尿道を圧迫していてはならない。このため,手術ではストレステストなどを行って,テープのテンションを調節してテープカバーを外す。このとき原法では,テープと尿道の間にメッツェンバウムなどを入れ,これを下方に押し下げたままテープカバーを引き抜く。カバーを外した後に,テープと尿道間には隙間はないか,うっすらとある程度で,メッツェンバウムが抵抗なく挿入可能な程度がベストである1)

参考文献

1)西沢 理,後藤百万,武井実根雄:TVT―より安全な術式確率のために―トラブルシューティングと成功のコツ.Urology View special report 2:114-123, 2004
2)Karam MK, Segal JL, Vassallo BJ, et al:Complication and untoward effects of the tension-free vaginal tape procedure. Obstet Gynecol 101:929-932, 2003
3)Laurikainen E and Liilholma P:A nationwide analysis of transvaginal tape release for urinary retention after tension-free vaginal tape procedure. Int Urogynecol J 17:111-119, 2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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