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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科65巻4号

2011年04月発行

特集 こんなときどうする!?―泌尿器科手術のトラブル対処法

Ⅳ 開腹手術 ■根治的前立腺摘除術

096 断端陽性率を下げるためには

著者: 石戸谷滋人1

所属機関: 1東北大学医学部泌尿器科

ページ範囲:P.258 - P.260

文献概要

Q 恥骨後式で根治的前立腺摘除術を予定している症例。30度の硬性鏡下に,注意して尖部処理を行ってきたが,なかなか断端陽性率を下げることができない。


[1]概 説

 断端陽性〔ew(+),『新・取扱い規約』1)では切除断端陽性:rm(+)と表記〕は,ホスト側の因子として生物学的にpT2の場合と,すでにpT3~4の場合とに分けて考える必要がある。前立腺には真の被膜が存在しないが,密な平滑筋線維により囲まれており,前立腺外への癌の浸潤を評価する有用なメルクマールとなっている。本項では便宜上これを“被膜”と記載する(『新・取扱い規約』1))。

参考文献

1)日本泌尿器科学会,日本病理学会,日本医学放射線学会 編:前立腺癌取扱い規約 第4版,金原出版,東京,2010
2)石戸谷滋人:前立腺特集「恥骨後式前立腺全摘術とQOL」.Audio-Visual Journal of JUA 13,2007
3)Myers RP:Male urethral sphincteric anatomy and radical prostatectomy. Urol Clin North Am 18:211-227, 1991
4)荒井陽一,海法康裕,伊藤明宏,他:特集「リスクで考える前立腺癌治療 リスクで考える各種治療法の適応と限界」前立腺全摘術における神経温存.Urology View 8:38-41,2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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