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特集 こんなときどうする!?―泌尿器科手術のトラブル対処法
Ⅴ 小児の手術
117 精巣固定術で精巣が陰囊内まで下降しない
著者: 林祐太郎1 小島祥敬1 水野健太郎1 佐々木昌一1
所属機関: 1名古屋市立大学大学院医学研究科腎・泌尿器科学分野
ページ範囲:P.312 - P.316
文献概要
[1]概 説
鼠径部に触知する停留精巣に対しては,オーソドックスな鼠径部切開法により精巣鞘膜に包まれた精巣を同定し,適切な処置を行うことにより,精巣を陰囊内に収納することができるはずである1)。しかし,精巣を陰囊内に余裕をもって降ろせない症例に遭遇することもある。手術書に記載されている適切な方法・手順に則って手術が行われていない場合もあろうし,定型的な鼠径部アプローチでは解剖学的要因で下降困難な場合もある。本項では,鼠径部切開を行って鼠径管を開放したところ,鼠径管内の内鼠径輪付近で鞘膜に包まれた精巣を同定し,努力したが陰囊に届かないという場面にどう対応するかについて記述するとともに,手術開始前における非定型的な方法への術式の変更,腹腔鏡手術への方針変更についても解説する。
参考文献
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