臨床泌尿器科65巻7号

2011年06月発行

手術手技 指導的助手からみた泌尿器科手術のポイント・5

腎盂形成術

著者： 丸山哲史¹ 黒川覚史¹ 永田大介¹

所属機関： ¹名古屋市立東部医療センター泌尿器科

ページ範囲：P.449 - P.455

文献概要

要旨　最も一般的なAnderson-Hynes（AH）法における指導的助手からレジデントに対する注意点を述べた。腎盂尿管移行部（UPJ）のみでなく腎盂および尿管の形態と相互関係を立体的にイメージすることが大切である。特に，腎盂最下端とUPJの位置関係がデザイン上のポイントになる。実際の手技にあたっては，尿管縦切開部の最先端と腎盂最下端とを縫合する最初の3本がkey sutureで，針先に集中した運針操作が必要になる。

参考文献

1）Kojima Y, Hayashi Y, Kohri K, et al：Laparoscopic dismembered pyeloplasty for ureteropelvic junction obstruction in children. Int J Urol 16：472-476, 2009

2）Carr MC and Ghoneimi AE：Anomalies and surgery of the ureteropelvic junction in children. In：Campbell-Walsh Urology 9th ed. edited by Wein AJ, et al. Saunders, Philadelhia, pp3359-3374, 2007

3）谷風三郎：腎盂尿管移行部狭窄症に対する手術．小児泌尿器科手術．メジカルビュー社，東京，pp44-47，2000