臨床泌尿器科65巻9号

2011年08月発行

症例

腎細胞癌に対する根治的腎摘除術後に発生した残存尿管腫瘍

著者： 池田健一郎¹ 望月英樹¹ 後藤景介² 石田吉樹¹ 小深田義勝¹ 台丸裕³

所属機関： ¹広島総合病院泌尿器科 ²呉医療センター泌尿器科 ³広島総合病院病理研究検査科

ページ範囲：P.673 - P.675

文献概要

症例は87歳，男性。1999年11月，右腎細胞癌（T3bN0M0）に対して根治的右腎摘除術を施行。2006年10月，肉眼的血尿が出現し，精査の膀胱鏡にて右尿管口より乳頭状腫瘍の突出を認め，腫瘍生検の結果，尿路上皮癌，G2であった。残存尿管腫瘍の診断で，11月残存尿管摘出術を施行。術後膀胱内再発に対しテラルビシン膀胱内注入療法を行い，再発を認めなかったが術後34か月後に他因死した。

参考文献

1）Wisheart JD：Primary tumor of the ureteric stamp following nephrectomy：presentation of a case and review of the literature. Br J Urol 40：344-349, 1968

2）瀬川直樹，古武彌嗣，能見勇人，他：残存尿管に発生した原発性尿管腫瘍の1例．泌尿紀要 52：565-567，2006

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4）池田勝臣，岩村正嗣，嶺井定紀，他：腎癌術後16年目の晩期再発及び遺残尿管移行上皮癌の1例．泌尿紀要 54：415-417，2008

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