icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科66巻12号

2012年11月発行

文献概要

症例

無痛性陰囊腫大をきたした精巣原発カルチノイド腫瘍

著者: 新井誠二1 蓮見勝1 清水信明1 飯島美砂2

所属機関: 1群馬県立がんセンター泌尿器科 2群馬県立がんセンター臨床病理検査部

ページ範囲:P.961 - P.963

文献購入ページに移動
79歳,男性。主訴は左無痛性陰囊腫大。2010年4月,左精巣癌を疑い,左高位精巣摘除術を施行した。病理組織学的検査で,カルチノイド腫瘍と診断した。画像検査で他臓器に異常を認めず,精巣原発カルチノイド腫瘍と診断した。精巣原発カルチノイド腫瘍は診断時に転移を有していないことが多く,精巣摘出のみで良好な予後を得られることが多い。しかし,非常に稀に長期経過した段階で転移をきたした報告もあり,注意が必要である。

参考文献

1)Oberndorfer S:Karzinoide tumoren des dünndarms. Frank Zschr Pathol 1:426-432, 1907
2)Simon HB, McDonald JR and Culp OS:Argentaffin tumor(carcinoid)occurring in a benign cystic teratoma of the testicle. J Urol 72:892-894, 1954
3)森山伸一,広田紀男,横山 武,他:甲状腺癌を伴う精巣原発カルチノイド.癌臨27:348-351,1981
4)Stroosma OB and Delaere KP:Carcinoid tumours of the testis. BJU Int 101:1101-1105, 2008
5)神尾多喜浩,中村圭輔,白井純宏,他:精巣に発生したカルチノイド腫瘍の1例.診断病理23:81-83,2006
6)伊藤悠亮,渡辺岳志,中橋 満,他:陰囊腫大と硬化を呈した精巣原発性カルチノイド.臨泌63:1013-1016,2009
7)佐々木真,江村正博,金 宇鎮,他:術後6年で傍大動脈転移をきたした精巣原発カルチノイドの1例.泌尿紀要55:233-236,2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら