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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科66巻3号

2012年03月発行

珍しい外陰部疾患・8

陰茎癌,陰囊癌

著者: 三木誠1

所属機関: 1東京医科大学

ページ範囲:P.188 - P.189

文献概要

陰茎癌(penile carcinoma)

 わが国の陰茎癌は,男性悪性腫瘍の1%以下と稀な疾患である。古くから包茎の人に発生しやすいといわれ,事実,宗教上の理由で割礼の習慣のある人々にはほとんどみられていない。欧米の陰茎癌発症率は成人男性の癌全体の1%未満であるが,アフリカやアジアでは10%を占める国もある。発癌にはいくつかの危険因子が関与していると考えられ,真性包茎,包皮の未切除,衛生不良,喫煙,複数の相手との性行為,性器疣贅,STDの既往などが指摘されている。

 ところで,陰茎癌のヒトパピローマウイルス(HPV)感染は30~80%に認められることがわかり(湯村 寧,他:泌尿紀要55:671-675,2009/J Clinical Pathology 62:870-878,2009),女性の子宮頸癌などと同様に注目されている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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