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特集 泌尿器科ベッドサイドマニュアル Ⅴ 全身合併症を有する患者の管理
060 透析患者の周術期管理
著者: 田中智章1 仲谷達也1
所属機関: 1大阪市立大学大学院医学研究科泌尿器病態学
ページ範囲:P.330 - P.333
文献購入ページに移動近年,CKD(chronic kidney disease:慢性腎臓病)の概念が本邦においても普及し,現在CKD患者は1,300万人を超え国民の約8人に1人が罹患者との試算となっている1)。また,透析患者数も増加の一途をたどり,現在約29.7万人であり,そのうち新規透析導入患者の平均年齢が67.8歳と高齢化が進んでいる(2010年度集計)2)。人口の高齢化と医療の進歩に伴う高齢者に対する手術機会が増加しているのと同様に,CKDや透析患者に対する手術機会も増加してきている。特に体液,電解質,酸塩基平衡などの体内環境の恒常性が破綻している透析患者の周術期は厳格な管理が必要である。本項では,そのエッセンスについて概説する。
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