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特集 泌尿器科ベッドサイドマニュアル Ⅵ 術式別にみた術前・術後管理
073 腎盂形成術
著者: 白石晃司1 松山豪泰1
所属機関: 1山口大学大学院医学系研究科泌尿器科学分野
ページ範囲:P.394 - P.398
文献購入ページに移動腎盂形成術は新生児から成人に至るまで施行される機会のある術式であるが,本項では主に小児における腎盂形成術の術前術後の管理について報告する。
腎盂尿管移行部狭窄症(ureteropelvic junction obstruction:UPJO)に対する治療法は基本的には手術である。近年のendourologyの進歩により開放腎盂形成術のみならず鏡視下およびロボット補助下の腎盂形成も施設により盛んに行われるようになってきているが,これらの方法も開放手術と比べ遜色ない結果が報告されている1,2)。手術適応,手術法および術前・術後の管理は施設ごとに異なっており,小児専門病院のような症例数の多い施設ではクリニカルパスを用い,病棟スタッフもその管理や合併症の早期発見に慣れているが,年間数例の施設においては予想外のところに落とし穴があり,担当医自身が症例ごとに常に合併症の予防および早期発見に努めなければならない。
本項では鏡視下手術も含め,主に開放でのAnderson-Hynes法を中心に術前,術中および術後診療のポイントについて自験例を中心に報告する。なお,aberrant vesselによる圧迫や尿管ポリープなどもあるが,便宜上UPJOとして表記する。
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