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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科66巻4号

2012年04月発行

文献概要

特集 泌尿器科ベッドサイドマニュアル Ⅳ ベッドサイド検査の実際 ■7.内分泌機能検査

050 内分泌機能検査

著者: 辻村晃1 宮川康1 野々村祝夫1

所属機関: 1大阪大学大学院医学系研究科器官制御外科学(泌尿器科)

ページ範囲:P.279 - P.283

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[1]はじめに

 通常,泌尿器科医が扱う内分泌学的検査には,①視床下部-下垂体-性腺系,②視床下部-下垂体-副腎皮質系,③カテコラミンなどの副腎髄質系,④レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系の4つがある。血中ホルモンの種類は豊富ながら,いずれも上位内分泌腺におけるfeedback機構が作用している共通点が存在する。すなわち,われわれが行う内分泌学的検査においては,血中濃度の測定が必須であることと同時に,そのfeedback機構に絡んだホルモン値の変動,いわゆる負荷試験の結果も重要となる。

 一般に,内分泌疾患はホルモン欠乏とホルモン過剰をきたす病態に大別される。診断については,特徴的な臨床症状や理学的所見から内分泌学的疾患を想定し,関連するホルモンおよびその代謝産物の測定が行われる。その後,確定診断のため負荷試験が追加される。ただし,血中ホルモン値には日内変動が存在することから,測定した時刻の影響を考慮し,ストレス,体位,他の薬剤など測定結果を左右しかねないさまざまな要因も注意する(表1)。本項では,上記4つの内分泌学的検査について負荷試験を含め概要を解説する。表2に泌尿器科領域で取り扱う代表的なホルモンの基礎値(当施設でのもの)を列挙した。なお,副甲状腺に関しては他書を参照されたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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