文献詳細
特集 泌尿器科ベッドサイドマニュアル
Ⅳ ベッドサイド検査の実際 ■7.内分泌機能検査
文献概要
[1]はじめに
通常,泌尿器科医が扱う内分泌学的検査には,①視床下部-下垂体-性腺系,②視床下部-下垂体-副腎皮質系,③カテコラミンなどの副腎髄質系,④レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系の4つがある。血中ホルモンの種類は豊富ながら,いずれも上位内分泌腺におけるfeedback機構が作用している共通点が存在する。すなわち,われわれが行う内分泌学的検査においては,血中濃度の測定が必須であることと同時に,そのfeedback機構に絡んだホルモン値の変動,いわゆる負荷試験の結果も重要となる。
一般に,内分泌疾患はホルモン欠乏とホルモン過剰をきたす病態に大別される。診断については,特徴的な臨床症状や理学的所見から内分泌学的疾患を想定し,関連するホルモンおよびその代謝産物の測定が行われる。その後,確定診断のため負荷試験が追加される。ただし,血中ホルモン値には日内変動が存在することから,測定した時刻の影響を考慮し,ストレス,体位,他の薬剤など測定結果を左右しかねないさまざまな要因も注意する(表1)。本項では,上記4つの内分泌学的検査について負荷試験を含め概要を解説する。表2に泌尿器科領域で取り扱う代表的なホルモンの基礎値(当施設でのもの)を列挙した。なお,副甲状腺に関しては他書を参照されたい。
通常,泌尿器科医が扱う内分泌学的検査には,①視床下部-下垂体-性腺系,②視床下部-下垂体-副腎皮質系,③カテコラミンなどの副腎髄質系,④レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系の4つがある。血中ホルモンの種類は豊富ながら,いずれも上位内分泌腺におけるfeedback機構が作用している共通点が存在する。すなわち,われわれが行う内分泌学的検査においては,血中濃度の測定が必須であることと同時に,そのfeedback機構に絡んだホルモン値の変動,いわゆる負荷試験の結果も重要となる。
一般に,内分泌疾患はホルモン欠乏とホルモン過剰をきたす病態に大別される。診断については,特徴的な臨床症状や理学的所見から内分泌学的疾患を想定し,関連するホルモンおよびその代謝産物の測定が行われる。その後,確定診断のため負荷試験が追加される。ただし,血中ホルモン値には日内変動が存在することから,測定した時刻の影響を考慮し,ストレス,体位,他の薬剤など測定結果を左右しかねないさまざまな要因も注意する(表1)。本項では,上記4つの内分泌学的検査について負荷試験を含め概要を解説する。表2に泌尿器科領域で取り扱う代表的なホルモンの基礎値(当施設でのもの)を列挙した。なお,副甲状腺に関しては他書を参照されたい。
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