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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科66巻6号

2012年05月発行

文献概要

特集 Energy devicesの選択と使い方

ラジオ波凝固切開装置の選択と使い方

著者: 大森聡1

所属機関: 1岩手医科大学泌尿器科学講座

ページ範囲:P.405 - P.408

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要旨 ラジオ波を用いた手術用デバイスはその高い周波数に特性がある。一般的な電気メスの周波数は500kHz~1MHz程度であるのに対し,ラジオ波を用いたデバイスは4MHz程度の高周波が使用される。このような高周波を用いることで細胞中の水分子に対する高密度な集中性が得られ,過剰な発熱や熱変性が抑制されることで炭化による組織損傷の回避が可能となる。泌尿器科領域でのラジオ波を用いた治療としては,小径腎癌に対する「ラジオ波焼灼術(radiofrequency ablation:RFA)」の有用性が報告されている。これは凝固-焼灼装置であり,凝固-切開装置としては,「高周波ラジオ波メス」や「高周波を用いたベッセルシーリングシステム」が挙げられる。本稿ではこの2装置について概説する。

参考文献

1)日本泌尿器科学会 編:腎癌診療ガイドライン2011年版.金原出版,東京,2011
2)中川浩一,石井正光:皮膚外科領域における超音波メス(サージトロン)の使用経験.日本皮膚外科学会誌第9号:90-92,2005
3)高見昌司,照喜納光信:筋肉を犠牲にしない真皮脂肪弁移植による乳房再建.日本マイクロサージェリー学会誌 19:431-433,2006
4)大久保公祐:耳鼻科領域における高周波ラジオ波メスの有用性.Radiosurgery研究会ジャーナル 1:4-7,2003
5)加藤友康:婦人科癌に対する大動脈周囲リンパ節郭清―サージトロンIEC3とパワースターのコラボレーション.Radiosurgery研究会ジャーナル 1:4-5,2004
)を用いた腹腔鏡下脾部分切除術の一女児例.日本小児外科学会雑誌 43,371,2007
7)横尾英樹,神山俊哉,中西一彰,他:手術手技 シーリングデバイスを使用した肝切除術―ハーモニックスカルペル Tissuelink dissecting sealer 3.0の併用による肝切除.手術 63:487-492,2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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