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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科66巻8号

2012年07月発行

文献概要

特集 薬剤投与と泌尿器科的副作用―泌尿器科医の必須知識

排尿困難・尿閉をきたす薬剤

著者: 木村和哲1

所属機関: 1名古屋市立大学大学院医学研究科臨床薬剤学

ページ範囲:P.567 - P.570

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要旨 排尿障害をきたす薬剤としては,蓄尿と排尿を調節する自律神経系に作用する薬剤と平滑筋に直接作用する薬剤もしくは作用機序不明の薬剤がある。特に高齢者は排尿の機能低下や前立腺肥大症などの排尿障害が存在している場合が多く,薬剤性の排尿障害を起こしやすい。排尿障害を起こす可能性のある薬物は,抗コリン作用を有する薬剤(抗コリン薬,抗うつ薬,鎮痙薬,抗ヒスタミン薬など),膀胱平滑筋弛緩薬,β2アドレナリン受容体刺激薬,鎮咳薬,パーキンソン症候群治療剤,感冒薬などがある。

参考文献

1)本間之夫:薬剤による排尿障害.臨牀と研究 80:1495-1497,2003
2)後藤百万:下部尿路に作用する薬剤,新図説泌尿器科学講座6.メジカルビュー社,東京,pp210-214,2000
3)過活動膀胱診療ガイドライン.ブラックウェル,東京,p6,2005
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5)野村昌良:泌尿器科・老年科からみる薬剤による排尿障害.排尿障害プラクティス 16:29-34,2008
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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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