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「腹腔鏡下大腸癌手術 発生からみた筋膜解剖に基づく手術手技」―加納宣康 監修/三毛牧夫 著 フリーアクセス
著者: 杉山保幸1
所属機関: 1帝京大学溝口病院・外科
ページ範囲:P.43 - P.43
文献購入ページに移動著者が豊富な手術経験と莫大な数の論文検索を基にして得た解剖学的知識と手術手技を,初心者の立場に立って解説してあるため,非常に理解しやすい内容になっている点が本書の特徴である。すべての図がハンド・ライティングで描写されており,カラー写真が多用されている従来の手術書とは趣を異にしている。“手術記事の中の図を,下手でも自分で描けるのが真の外科医である”と駆け出しのころに恩師から教えられたことを今でも鮮明に記憶している。撮影技術の進歩で写真やビデオとして手術記録を残すことがほとんどという現況で,術中体位,ポート・鉗子の挿入図,腹腔内での操作状況,などすべてが手描きである点が,著者の“外科医魂”の現われでもある。同時に,随所で断面図を挿入して読者の三次元的な理解をアシストしているところは心憎いばかりの教育的配慮である。
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