文献詳細
書評
文献概要
外来診療トレーニングにとって,最良の参考書が出た。一般外来向けに作られているが,ERでも応用できる。いずれの現場でも,「“帰してはいけない患者”を帰してしまう危険性をはらんでいる」からである。その危険性を下げるためには,外来診療においても,病棟診療と同様に,反復学習と教育的介入の機会が必要となる。このことを本書は強調し,それを求める学習者に向けて作成されている。
「帰してはいけない患者を帰さない」ことは,外来診療のすべてではない。「帰してはいけない患者であっても危険を最小限に抑えて帰す」ことや,「帰してもいい患者にもしっかりケアする」こともある。それでも,あえて本書が強調していることは,十分に外来診療の教育を受ける機会がない学習者にとっては,「帰してはいけない患者」を見逃さない技能の獲得が,患者にとっても医師にとっても最優先されるということである(異議なし!)。その技能支援のため,本書は生み出された。
「帰してはいけない患者を帰さない」ことは,外来診療のすべてではない。「帰してはいけない患者であっても危険を最小限に抑えて帰す」ことや,「帰してもいい患者にもしっかりケアする」こともある。それでも,あえて本書が強調していることは,十分に外来診療の教育を受ける機会がない学習者にとっては,「帰してはいけない患者」を見逃さない技能の獲得が,患者にとっても医師にとっても最優先されるということである(異議なし!)。その技能支援のため,本書は生み出された。
掲載誌情報