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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科67巻12号

2013年11月発行

文献概要

学会印象記

「第33回国際泌尿器科学会(SIU)」印象記

著者: 白石晃司1

所属機関: 1山口大学大学院医学系研究科泌尿器科学分野

ページ範囲:P.996 - P.997

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 2013年9月7日~12日まで,カナダのバンクーバーにて第33回国際泌尿器科学会(SIU)が開催されました。私自身3回目の参加でした。昨年福岡で開催されたためか日本からの参加は若干少ないように感じましたが,全体の参加者も例年に比べ少なめであったとのことでした。Vancouver Prostate Centerに留学している後輩(山本先生)がいるので,彼にバンクーバー案内をさせるためか,当教室からは例年になく5人の参加がありました。成田空港からエアカナダの直行便を利用しましたが,出発時間は遅れるは,座席のテレビは故障しているはで不快な気持ちでカナダに入国しましたが,到着後は山本先生の運転で2時間かけみんなでWistlerを訪れました。2010年のバンクーバーオリンピックはまだ記憶に新しく,冬は当然スキー場ですが,夏場は山の上からマウンテンバイクで駆け下りるというレジャーが流行っていました。山を歩きつかの間の非日常を体験し,山頂同士をつなぐとてつもなく長いゴンドラからの絶景が堪能でき,往路の不快感も吹き飛びました(図1)。バンクーバーの街は中国人が多く,日本語の看板も多いため親近感がある反面,外国に来た感はやや少なめでした。

 学会はWater FrontにあるCanada Placeというカンファレンスセンターで開催されました(図2)。全体的にはCRPCに関するトピックが多く,アビラテロンやMVD3100などのin vivoでの作用機序や治療の位置付けなどについてはcontroversialな点が多いため,全世界の泌尿器科医の興味が集中するのは理解できました。必然的に基礎実験もシグナルトランスダクションに関する内容が多いので,日本からのデータを発するためには,AUAやASCOやEAUに行くのではなく日本生化学会や分子生物学会に参加して実験医学の最先端を知り,他の国の泌尿器科医が行わないアプローチが必要なのではないかと思いました。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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