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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科67巻4号

2013年04月発行

文献概要

特集 泌尿器科診療ベストNAVI Ⅰ 症状・徴候からのアプローチ 尿量の異常

012 多 尿(polyuria)

著者: 佐藤両1 岡田弘1

所属機関: 1獨協医科大学越谷病院泌尿器科

ページ範囲:P.44 - P.46

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1 定 義

 飲水量や食事から摂取する水分によって変動が大きく,健常者の一日尿量は500~2,000mlである。多尿(polyuria)の診断基準は24時間尿量が40ml/kg以上とされている。体重50kgの人で2,000ml/日という計算になる。体重を加味しない場合は,一日尿量が3,000ml以上を多尿としている。

 特殊な病態を表す用語に「夜間多尿(nocturnal polyuria)」がある。これは24時間総排尿量のうち,夜間(就寝中の8時間)の割合が多い場合をいう。具体的には,夜間多尿指数(NPi=夜間尿量/24時間尿量)が高齢者で0.33,若年者で0.20以上を夜間多尿と定義している。ただし,夜間多尿は必ずしも多尿ではないので,間違わないようにしたい。

参考文献

1)福井次矢,奈良信雄編:内科診断学.医学書院,東京,pp481-485,pp869-871,2000
2)日本排尿機能学会夜間頻尿ガイドライン作成委員会編:夜間頻尿診療ガイドライン.ブラックウェルパブリッシング,東京,pp13-18,pp36-42,2009
3)Sugaya K, Nishijima S, Oda M, et al:Change of blood viscosity and urinary frequency by high water intake. Int J Urol 14:470-472, 2007
4)頼 建光:多尿,無尿.In:専門医のための腎臓病学,第2版.edited by下条文武,内山 聖,富野康日己,他.医学書院,東京,pp56-62,2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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