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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科67巻4号

2013年04月発行

特集 泌尿器科診療ベストNAVI

Ⅰ 症状・徴候からのアプローチ 性機能障害

019 男性不妊症

著者: 小谷俊一1

所属機関: 1中部労災病院泌尿器科

ページ範囲:P.62 - P.64

文献概要

1 定義と病因

 通常の性生活を2年間営んでも子供に恵まれない状態が不妊症であるが,この中で男性側に原因のある場合を男性不妊症と呼んでいる。不妊カップルは夫婦の10組に1組発生し,さらにその約半数は男性側に原因があるとされていることより1),男性不妊症の患者は相当数潜在していることが予想される。男性不妊症の原因としては,①造精機能障害(81%),②精路通過障害(14%),③性機能障害(5%)の3大要因がある2)。造精機能障害は,その約半数が原因不明(特発性),30%が精索静脈瘤,そのほかに染色体異常,停留精巣,内分泌障害などがある3)。精路通過障害には鼠径ヘルニア術後,精管切断術後,精巣上体炎後の炎症性閉塞,先天性精管欠損,ヤング症候群などがある3)。性機能障害には勃起障害,射精障害,性欲低下などがある2)

参考文献

1)布施秀樹:男性不妊症の定義と現代社会における問題点.日医会誌141:1221-1225,2012
2)小谷俊一:勃起障害・射精障害の原因と男性不妊症におけるアプローチ.日医会誌141:1245-1248,2012
3)岩本晃明:男性不妊症の検査.In:日常診療のための泌尿器科診断学.吉田 修監修.インターメディカ出版,東京,pp180-197,2002
4)佐々木昌一:男性不妊症の診断/ルーチン検査―身体診察,超音波検査,内視鏡検査,精索静脈瘤の診断.In:男性不妊症の臨床.edited by岩本晃明,松田公志.メジカルビュー社,東京,pp46-51,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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