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特集 泌尿器科診療ベストNAVI
Ⅱ 疾患・病態の診療 1 先天性疾患および小児泌尿器科疾患 尿道の先天異常
文献概要
1 概念・病因
後部尿道弁および前部尿道憩室は,器質的下部尿路通過障害を引き起こす先天性異常である。特に後部尿道弁は,8,000~25,000人に1人の割合で発生すると報告されており,出生前のエコー検査で見つかる器質的下部尿路通過障害の10%を占めるといわれている,最も頻度が高い疾患である1)。一方,前部尿道憩室は稀な疾患である。
後部尿道弁の成因は,発生途中に泌尿生殖洞においてウォルフ管開口部が移動する際に生じる精丘ヒダが,完全に退化しなかったために生じると考えられている2)。一方,前部尿道憩室は,尿道海綿体の欠損によって生じる。
後部尿道弁および前部尿道憩室は,器質的下部尿路通過障害を引き起こす先天性異常である。特に後部尿道弁は,8,000~25,000人に1人の割合で発生すると報告されており,出生前のエコー検査で見つかる器質的下部尿路通過障害の10%を占めるといわれている,最も頻度が高い疾患である1)。一方,前部尿道憩室は稀な疾患である。
後部尿道弁の成因は,発生途中に泌尿生殖洞においてウォルフ管開口部が移動する際に生じる精丘ヒダが,完全に退化しなかったために生じると考えられている2)。一方,前部尿道憩室は,尿道海綿体の欠損によって生じる。
参考文献
1)Thomas DF and Gordon AC:Management of prenatally diagnosed uropathies. Arch Dis Child 64(1 Spec No):58-63, 1989
2)Mitchell ME and Close CE:Early primary valve ablation for posterior urethral valves. Semin Pediatr Surg 5:66-71, 1996
3)Young HH, Frontz WA and Baldwin JC:Congenital obstruction of the posterior urethra. J Urol 3:289-365, 1919
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