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特集 泌尿器科診療ベストNAVI
Ⅱ 疾患・病態の診療 2 尿路・性器の損傷 腎・尿管損傷
文献概要
1 概念・病因
腎損傷(腎外傷)は腹部臓器損傷の中でも頻度が高く,尿路性器外傷では最も多い。その受傷機転から鈍的損傷と鋭的損傷に分類され,前者は交通事故や転倒・転落事故,スポーツなどに起因し,後者は刺創,切創,銃創などほとんどが暴行に伴う損傷であり,本邦では鈍的損傷が大多数を占める。腎損傷の多くが保存的に治療可能で,画像診断および画像支援治療(IVR)の進歩が大きく寄与している。腎単独損傷よりも他臓器の合併損傷を有することが多い。
腎損傷(腎外傷)は腹部臓器損傷の中でも頻度が高く,尿路性器外傷では最も多い。その受傷機転から鈍的損傷と鋭的損傷に分類され,前者は交通事故や転倒・転落事故,スポーツなどに起因し,後者は刺創,切創,銃創などほとんどが暴行に伴う損傷であり,本邦では鈍的損傷が大多数を占める。腎損傷の多くが保存的に治療可能で,画像診断および画像支援治療(IVR)の進歩が大きく寄与している。腎単独損傷よりも他臓器の合併損傷を有することが多い。
参考文献
1)日本外傷学会臓器損傷分類委員会:腎損傷分類2008(日本外傷学会).日外傷会誌22:265,2008
2)中島洋介:16.外傷・救急医療 泌尿器科外傷 Ⅰ.腎外傷・尿管損傷.日本泌尿器科学会2010年卒後教育テキスト(第15巻1号),pp359-365,2010
3)中島洋介:腎外傷の分類と診断.松田公志,中川昌之,In:新urologic surgeryシリーズ8.外傷の手術と救急処置,edited by富田善彦.メジカルビュー社,東京,pp10-19,2011
4)Djakovic N, Plas E, Martinez-Pineiro L, et al:Guidelines on Urological Trauma, European Association of Urology, pp6-34, 2012 http://www.uroweb.org/gls/pdf/22_Urological_Trauma_LR%20II.pdf
5)Fu CY, Wu SC, Chen RJ, et al:Evaluation of need for angioembolization in blunt renal injury:discontinuity of Gerota's fascia has an increased probability of requiring angioembolization. Am J Surg 199:154-159, 2010
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