文献詳細
特集 泌尿器科診療ベストNAVI
Ⅱ 疾患・病態の診療 2 尿路・性器の損傷 膀胱・尿道損傷
文献概要
1 概念・病因
本邦において,尿道外傷は比較的稀ではあるが,受傷早期の診断や対処方法を確実に把握し,実施できることが泌尿器科専門医としての責務である。尿道損傷では部位と損傷の程度による管理法を理解しておくことが重要である。外傷によるものはほとんどが男性であり,女性は稀である。騎乗型損傷あるいは会陰部打撲による球部尿道損傷,骨盤骨折に伴う後部尿道損傷が代表的である。振子部の外傷は,可動性がよいため稀であるが,陰茎折症に合併して起こる場合は振子部に多い1)。経尿道的手術や尿道カテーテル挿入時の損傷などによる医原性のものもある(前立腺全摘後の吻合部狭窄も広義の医原性尿道損傷といえるかもしれない)。長期留置カテーテルに伴う外尿道口の裂傷(後退)もある。
本邦において,尿道外傷は比較的稀ではあるが,受傷早期の診断や対処方法を確実に把握し,実施できることが泌尿器科専門医としての責務である。尿道損傷では部位と損傷の程度による管理法を理解しておくことが重要である。外傷によるものはほとんどが男性であり,女性は稀である。騎乗型損傷あるいは会陰部打撲による球部尿道損傷,骨盤骨折に伴う後部尿道損傷が代表的である。振子部の外傷は,可動性がよいため稀であるが,陰茎折症に合併して起こる場合は振子部に多い1)。経尿道的手術や尿道カテーテル挿入時の損傷などによる医原性のものもある(前立腺全摘後の吻合部狭窄も広義の医原性尿道損傷といえるかもしれない)。長期留置カテーテルに伴う外尿道口の裂傷(後退)もある。
参考文献
1)Mydlo JH:Surgeon experience with penile fracture. J Urol 166:526-528, 2001
2)Besarani D, Amoroso P and Kirby R:Bladder neck contracture after radical retropubic prostatectomy. BJU Int 94:1245-1247, 2004
3)Pfalzgraf D, Beuke M, Isbarn H, et al:Open retropubic reanastomosis for highly recurrent and complex bladder neck stenosis. J Urol 186:1944-1947, 2011
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