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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科67巻4号

2013年04月発行

特集 泌尿器科診療ベストNAVI

Ⅱ 疾患・病態の診療 4 尿路・性器の感染症 非特異的感染症

052 複雑性腎盂腎炎

著者: 石戸谷哲1

所属機関: 1滋賀県立成人病センター

ページ範囲:P.151 - P.153

文献概要

1 概念・病因

 複雑性腎盂腎炎は尿路感染症に影響しうる基礎疾患を有する腎盂腎炎と定義できる。基礎疾患としては,尿路の先天異常・通過障害・異物などの尿路局所の機能的・器質的基礎疾患に伴うものに加え,糖尿病・移植などに絡む免疫能の低下も含まれる。病態として,無症候性細菌尿のように無症状のものから,尿路の閉塞などを契機に急性増悪し生命を脅かすものまで幅広い。また異物を取り除くことにより根治できるものから,基礎疾患のコントロール困難な難治性のものまで含まれる。

 本稿では,無症候性細菌尿などのバイオフィルム感染と閉塞性腎盂腎炎を中心に取り上げることとした。

参考文献

1)上原慎也:複雑性尿路感染症における抗菌薬の使い方.臨泌64:306-311,2010
2)JAID/JSC感染症治療ガイド委員会:JAID/JSC感染症治療ガイド2011.日本感染症学会,東京,2012
3)松本哲朗,濱砂良一,石川清仁,他:尿路感染症主要原因菌の各種抗菌薬に対する感受性.日化療会誌58:466-481,2010
4)日本化学療法学会臨床評価法制定委員会:尿路性器感染症に関する臨床試験実施のためのガイドライン,第1版.日化療会誌57:1-20,2009
5)Mitaka C and Tomita M:Polymyxin B-immobilized fiber column hemoperfusion therapy for septic shock. Shock 36:332-338, 2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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