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特集 泌尿器科診療ベストNAVI
Ⅱ 疾患・病態の診療 7 腫瘍 副腎腫瘍
文献概要
1 概念・病因
副腎髄質由来のクロム親和性細胞の増殖-腫瘍化したもので,生物学的には副腎外に発生するパラガングリオーマとまったく同一のものである。全国的な疫学調査によれば,発症に男女差はなく,推定発症年齢は40~45歳,症候性(高血圧あり)が65%,無症候性が35%である。副腎外,両側性,悪性は約10~11%,家族性発生は約5%とされている1)。
家族性発生では,多発性内分泌腺腫症(multiple endocrine neoplasia:MEN)のⅡ型に合併することが知られている。ほかの特徴的な併存疾患として,ⅡAでは甲状腺髄様癌と副甲状腺病変が,ⅡBでは甲状腺髄様癌,粘膜神経腫,Marfan様体型,巨大結腸症がある。Von Hippel-Lindau病や神経線維腫症Ⅰ型にも褐色細胞腫が合併することがある。
副腎髄質由来のクロム親和性細胞の増殖-腫瘍化したもので,生物学的には副腎外に発生するパラガングリオーマとまったく同一のものである。全国的な疫学調査によれば,発症に男女差はなく,推定発症年齢は40~45歳,症候性(高血圧あり)が65%,無症候性が35%である。副腎外,両側性,悪性は約10~11%,家族性発生は約5%とされている1)。
家族性発生では,多発性内分泌腺腫症(multiple endocrine neoplasia:MEN)のⅡ型に合併することが知られている。ほかの特徴的な併存疾患として,ⅡAでは甲状腺髄様癌と副甲状腺病変が,ⅡBでは甲状腺髄様癌,粘膜神経腫,Marfan様体型,巨大結腸症がある。Von Hippel-Lindau病や神経線維腫症Ⅰ型にも褐色細胞腫が合併することがある。
参考文献
1)厚生労働省難治性疾患克服研究事業「褐色細胞腫の実態調査と診療指針の作成」研究班:褐色細胞腫診療指針2010.pp13-32,2010
2)三浦幸雄,宮森 勇,高柳涼一,他:Ⅱ 臨床.In:褐色細胞腫診療マニュアル.edited by成瀬光栄,平田結喜緒,診断と治療社,東京,pp14-88,2008
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