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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科67巻4号

2013年04月発行

特集 泌尿器科診療ベストNAVI

Ⅱ 疾患・病態の診療 7 腫瘍 前立腺腫瘍

093 前立腺肥大症

著者: 曽我倫久人1

所属機関: 1愛知県がんセンター中央病院泌尿器科

ページ範囲:P.268 - P.270

文献概要

1 概念,病因

 前立腺肥大症(benign prostate hyperplasia:BPH)とは,前立腺の良性過形成による下部尿路機能障害を呈する疾患と定義されている1)。BPHに伴う症状は,排尿障害と蓄尿障害が存在し,排尿障害は,下部尿路の閉塞により尿流速が低下した状態で,蓄尿障害は,下部尿路の閉塞により二次的に膀胱の蓄尿障害が発症した状態である。病因として加齢があり,年齢とともに前立腺容量は増大し,最大尿流率が低下,残尿量が増加することは知られている(図1)2)。BPHの発症機序は明確には証明はされていないが,思春期に去勢を行った場合には発症しないことより,男性ホルモンの変化が関与することが推測されている3)

参考文献

1)日本泌尿器科学会:前立腺肥大症診療ガイドライン.リッチヒルメディカル,東京,pp4-6,2011
2)曽我倫久人,杉村芳樹:加齢に伴う下部尿路症状変動の分析.日泌尿会誌95:766-772,2004
3)杉村芳樹:前立腺肥大症の自然史と発生病理.臨泌57:31-35,2003
4)Hori Y, Kuromatsu I and Sugimura Y:Photoselective vaporization of the prostate using high power(80W)KTP laser:one year follow up of the first 101 patients in Japan. Int J Urol 15:1067-1071, 2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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