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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科67巻4号

2013年04月発行

文献概要

特集 泌尿器科診療ベストNAVI Ⅱ 疾患・病態の診療 8 内分泌疾患 副甲状腺(上皮小体)疾患

099 原発性副甲状腺(上皮小体)機能亢進症

著者: 小出卓生1

所属機関: 1大阪厚生年金病院泌尿器科

ページ範囲:P.283 - P.284

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1 概念・病因

 上皮小体(副甲状腺,parathyroid gland)は前頸部の甲状腺裏面に接するように存在する4個の1/3~1/4米粒大の内分泌腺であり,ここから分泌される副甲状腺ホルモン(parathyroid hormone:PTH)はカルシウム代謝の主役である。現在,独語訳の「上皮小体」と英語訳の「副甲状腺」という両者の語句が使われているが,本稿では英語訳の「副甲状腺」という呼称に統一する。原発性副甲状腺機能亢進症(primary hyperparathyroidism:PHPT)とは,このparathyroid gland(s)からのPTHの過剰分泌による全身性のカルシウム代謝異常疾患である。無症候性(化学型)PHPTと,尿路結石症(結石型)や骨病変(骨型)さらには消化器症状や精神症状ほかの多彩な症状(高Ca血症状とも呼ぶ)を呈する症候性PHPTがある。

 病因としては,90%以上のPHPT症例が副甲状腺腺腫,5~10%前後で過形成が原因であり1,2),癌腫は稀である。

参考文献

1)吉岡俊昭,山口誓司,宇都宮正登,他:原発性上皮小体機能亢進症―手術適応と手術手技における諸問題.泌尿紀要37:1185-1190,1991
2)Rossi RL and Cady B:Surgery of parathyroid glands. In:Surgery of Thyroid and Parathyroid Glands, 3rd ed. edited by Cady B and Rossi RL, WB Sounders, Philadelphia, pp283-294, 1991
3)小出卓生:画像診断の進歩を腫瘍手術に役立てる! 副甲状腺腫瘍の手術.臨泌66:193-199,2012
4)小出卓生:手術手技 目で見る泌尿器科手術のポイント[15]上皮小体摘除術.臨泌56:217-224,2002
5)小出卓生,園田孝夫:原発性上皮小体機能亢進症の手術1)腺腫症例の手術.In:内分泌外科標準手術アトラス.edited by阿曾佳郎,他,インターメルク,東京,pp111-117,1992

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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