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特集 泌尿器科診療ベストNAVI Ⅱ 疾患・病態の診療 8 内分泌疾患 男性不妊症
101 特発性男性不妊症
著者: 窪田裕樹1
所属機関: 1愛知県厚生連海南病院泌尿器科
ページ範囲:P.287 - P.288
文献購入ページに移動WHOによれば,不妊症とは「避妊をしていないにもかかわらず1年以上妊娠が得られない状態」を指しており1),不妊カップルの50%には男性不妊が認められる2)とされている(図1)。男性不妊の原因には次項(続発性男性不妊症)で述べるようなさまざまな因子が含まれるが,EAUのガイドライン3)では,不妊症の原因となる因子を認めないのに精液所見に異常をきたしているものを特発性男性不妊症と定義している。報告により30~70%とばらつきはあるが,男性不妊症の分類の中では最も多数を占めている。
その病因は未解明ではあるが,内分泌環境の乱れや活性酸素,遺伝子異常などがもたらす結果として,精子形成障害が引き起こされると推測されている。一般的には,原因の明らかでない精子形成障害を特発性男子不妊症として扱うことが多い。
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