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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科67巻4号

2013年04月発行

特集 泌尿器科診療ベストNAVI

Ⅱ 疾患・病態の診療 9 その他の疾患 膀胱疾患

106 間質性膀胱炎

著者: 上田朋宏1

所属機関: 1泌尿器科上田クリニック

ページ範囲:P.299 - P.300

文献概要

1 概念・病因

 本疾患の出発点は,原因不明の非細菌性慢性炎症性膀胱疾患である。膀胱上皮に特徴的なびらん局面を認め「ハンナー潰瘍」と呼ばれ(図1),しかも膀胱痛がひどく末期に萎縮膀胱にまで発展する。原因は特定されておらず,結果として尿路上皮の透過性の亢進,間質の肥満細胞の活性化,さらに膀胱上皮の新生血管の集簇が特徴的である。主に原因不明の膀胱痛症候群に位置づけられているが,尿がしみこんで痛みを起こしていることが明らかになっている1)。よって,今後の病因のfocusは尿路上皮と尿になると予想されている。

参考文献

1)上田朋宏:2病因と病態.間質性膀胱炎診療ガイドライン.edited by日本間質性膀胱炎研究会.ブラックウェル・パブリッシング,東京,pp7-15,2007
2)Ueda T, Nakagawa M, Okamura M, et al:New cystoscopic diagnosis for interstitial cystitis/painful bladder syndrome using narrow-band imaging system. Int J Urol 15:1039-1043, 2008
3)Ueda T, Tamaki M, Ogawa O, et al:Improvement of interstitial cystitis symptoms and problems that developed during treatment with oral IPD-1151T. J Urol 164:1917-1920, 2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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