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特集 泌尿器科診療ベストNAVI
Ⅱ 疾患・病態の診療 9 その他の疾患 膀胱疾患
文献概要
1 概念・病因
本疾患の出発点は,原因不明の非細菌性慢性炎症性膀胱疾患である。膀胱上皮に特徴的なびらん局面を認め「ハンナー潰瘍」と呼ばれ(図1),しかも膀胱痛がひどく末期に萎縮膀胱にまで発展する。原因は特定されておらず,結果として尿路上皮の透過性の亢進,間質の肥満細胞の活性化,さらに膀胱上皮の新生血管の集簇が特徴的である。主に原因不明の膀胱痛症候群に位置づけられているが,尿がしみこんで痛みを起こしていることが明らかになっている1)。よって,今後の病因のfocusは尿路上皮と尿になると予想されている。
本疾患の出発点は,原因不明の非細菌性慢性炎症性膀胱疾患である。膀胱上皮に特徴的なびらん局面を認め「ハンナー潰瘍」と呼ばれ(図1),しかも膀胱痛がひどく末期に萎縮膀胱にまで発展する。原因は特定されておらず,結果として尿路上皮の透過性の亢進,間質の肥満細胞の活性化,さらに膀胱上皮の新生血管の集簇が特徴的である。主に原因不明の膀胱痛症候群に位置づけられているが,尿がしみこんで痛みを起こしていることが明らかになっている1)。よって,今後の病因のfocusは尿路上皮と尿になると予想されている。
参考文献
1)上田朋宏:2病因と病態.間質性膀胱炎診療ガイドライン.edited by日本間質性膀胱炎研究会.ブラックウェル・パブリッシング,東京,pp7-15,2007
2)Ueda T, Nakagawa M, Okamura M, et al:New cystoscopic diagnosis for interstitial cystitis/painful bladder syndrome using narrow-band imaging system. Int J Urol 15:1039-1043, 2008
3)Ueda T, Tamaki M, Ogawa O, et al:Improvement of interstitial cystitis symptoms and problems that developed during treatment with oral IPD-1151T. J Urol 164:1917-1920, 2000
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