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特集 泌尿器科診療ベストNAVI
Ⅱ 疾患・病態の診療 9 その他の疾患 尿道疾患
文献概要
1 概念・病因
尿道狭窄とは,尿道壁の伸展性が低下し尿道内腔が狭くなり下部尿路症状を呈する病態を指す。尿道の構造は男女で異なり,尿道狭窄は男性に多い。また尿道狭窄は年齢に伴い増加し,英国では男性の尿道狭窄は若年者では10,000人に1人であるのに対し,55歳で2人,65歳で4人,65歳以上で10人と報告されている1)。尿道狭窄の原因は医原性,原因不明の特発性,外傷性が多く,淋菌感染に続発するものは今日では稀である2,3)。
前部尿道狭窄の成因は,尿道粘膜から尿道海綿体に至る線維化・瘢痕形成および瘢痕の収縮の結果,尿道内腔が狭くなって起こる。これに対し後部尿道狭窄は外傷や前立腺全摘などにより引き起こされる線維化による閉塞として起こる4)。
尿道狭窄とは,尿道壁の伸展性が低下し尿道内腔が狭くなり下部尿路症状を呈する病態を指す。尿道の構造は男女で異なり,尿道狭窄は男性に多い。また尿道狭窄は年齢に伴い増加し,英国では男性の尿道狭窄は若年者では10,000人に1人であるのに対し,55歳で2人,65歳で4人,65歳以上で10人と報告されている1)。尿道狭窄の原因は医原性,原因不明の特発性,外傷性が多く,淋菌感染に続発するものは今日では稀である2,3)。
前部尿道狭窄の成因は,尿道粘膜から尿道海綿体に至る線維化・瘢痕形成および瘢痕の収縮の結果,尿道内腔が狭くなって起こる。これに対し後部尿道狭窄は外傷や前立腺全摘などにより引き起こされる線維化による閉塞として起こる4)。
参考文献
1)McMillan A, Pakinathan M, Mao JH, et al:Urethral stricture and urethritis in men in Scotland. Genitourin Med 70:403-405, 1994
2)Anthony RM and Daniel EA:Urethral strictures. BJU Int 107:6-26, 2010
3)磯谷周治,堀江重郎:男性の排尿障害と治療―尿道狭窄.臨床と研究85:32-38,2008
4)Gerald HJ and Kurt AM:Surgery of penis and urethra. In:Campbell-Walsh Urology, 10th ed. edited by McDougal WS, Kavoussi LR, Wein AJ, et al. Saunders Elsevier, Philadelphia, pp967-1000, 2011
5)Das S and Tunuguntla HS:Balantis xerotica oblicans:a review. World J Urol 18:382-387, 2000
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