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特集 泌尿器科診療ベストNAVI
Ⅱ 疾患・病態の診療 9 その他の疾患 尿道疾患
文献概要
1 概念・病因
尿道カルンクルは女性の外尿道口部にみられる良性のポリープで,閉経期以降の女性に認められることが多い。自覚症状としては無症候性のことが多いが,排尿後ティッシュに血液が付着したり,下着に血液が付着しているのに気づくことが多い。また,しみるような疼痛や頻尿を伴うことがある。カルンクルが大きい場合は尿線の散乱を認めるが,排尿困難を呈することもある。
肉眼的には有茎性および無茎性の形態をとり,好発部位は尿道後壁6時方向であるが,外尿道口部の尿道前壁や他の尿道内に認められることもある。大きさは数mm~2cm前後であり,肉眼的には鮮紅~暗赤色の,もろく軟らかい結節上ポリープの外観を呈することが多い。組織学的には多様な上皮下の急性および慢性炎症,浮腫,血管増生,線維化と上皮の過形成が認められる1~4)。病理組織学的分類としては,①乳頭状型(papillomatous type),②血管腫型(angiomatous type),③肉芽腫型(granulomatous type)の3型が報告されている5)が,広く用いられている分類はなく,治療法や予後に違いはみられない。
尿道カルンクルは女性の外尿道口部にみられる良性のポリープで,閉経期以降の女性に認められることが多い。自覚症状としては無症候性のことが多いが,排尿後ティッシュに血液が付着したり,下着に血液が付着しているのに気づくことが多い。また,しみるような疼痛や頻尿を伴うことがある。カルンクルが大きい場合は尿線の散乱を認めるが,排尿困難を呈することもある。
肉眼的には有茎性および無茎性の形態をとり,好発部位は尿道後壁6時方向であるが,外尿道口部の尿道前壁や他の尿道内に認められることもある。大きさは数mm~2cm前後であり,肉眼的には鮮紅~暗赤色の,もろく軟らかい結節上ポリープの外観を呈することが多い。組織学的には多様な上皮下の急性および慢性炎症,浮腫,血管増生,線維化と上皮の過形成が認められる1~4)。病理組織学的分類としては,①乳頭状型(papillomatous type),②血管腫型(angiomatous type),③肉芽腫型(granulomatous type)の3型が報告されている5)が,広く用いられている分類はなく,治療法や予後に違いはみられない。
参考文献
1)Harry G:Urethral tumors of female urethra. In:Campbell's Urology, 5th ed. edited by Campbell MF, Walsh PC, Gites RF, et al. Saunders Elsevier, Philadelphia, p1441, 1986
2)松島正浩:女子の尿道カルンケル,尿道脱.臨泌54:179-18,2000
3)Mirian RC, Sean RW, Rodlfo M, et al:Urethral caruncle:clinicopathologic features of 41 cases. Human Pathology 43:1400-1404, 2012
4)Eeic SR:Bladder and female urethral diverticula. In:Campbell-Walsh Urology, 10th ed. edited by McDougal WS, Kavoussi LR, Wein AJ, et al. Saunders Elsevier, Philadelphia, p2283, 2011
5)Becker LE:Urethral caruncle:a herald lesion for distal urethral stenosis? J Natl Med Assoc 67:228-230, 1975
6)有吉朝美:尿道カルンクル・尿道脱の手術.In:泌尿器科診療Questions & Answers.edited by町田豊平.六法出版社,東京,p659,1983
7)平田 弘:カルンクル切除術・尿道脱形成術.In:アトラス泌尿器科手術書.edited by百瀬俊郎.金原出版,東京,pp225-230,1983
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