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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科67巻6号

2013年05月発行

小さな工夫

完全重複尿管に対する経尿道的尿管引き抜き術の工夫

著者: 近沢逸平1 鈴木孝治1

所属機関: 1金沢医科大学泌尿器科

ページ範囲:P.458 - P.459

文献概要

 腎盂尿管癌に対する標準的術式は,腎尿管全摘除術である。腰部斜切開と下腹部正中切開を組み合わせ,腎尿管を一塊として摘出する方法が標準とされるが,腎盂癌や上部尿管癌の場合,尿管引き抜き法が有効となる。この術式は,出血量の減少,手術時間の短縮,創部の縮小による術後回復力の向上などの点から,高齢の患者やhigh riskの患者には有効とされる。しかし,完全重複尿管の場合,引き抜きが適応外との意見や,尿管がうまく引き抜けるかという問題点が主治医を躊躇させることとなる。

 一方,最近になり,完全重複尿管の症例に引き抜き術を行ったという報告もみられ1),われわれも積極的に施行しており,次のような工夫で成功すると考える。

参考文献

1)井上省吾,岡 清貴,荒木映雄,他:完全重複尿管に合併した腎盂癌に対する経尿道的尿管引き抜き術の経験.西日泌尿70:429-432,2008
2)宮澤克人,近沢逸平,鈴木孝治:腹腔鏡下手術における開放手術,腎尿管摘除術.臨泌61:399-406,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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