文献詳細
特集 過活動膀胱と紛らわしい疾患・病態―鑑別診断のポイント
Ⅱ.感染症
文献概要
要旨 細菌性膀胱炎は頻尿をきたす代表的疾患であり,過活動膀胱との鑑別が必要である。急性膀胱炎は排尿痛や下腹部痛を伴い,鑑別に苦慮することは稀である。慢性膀胱炎は,通常基礎疾患を有しているが,過活動膀胱の病因に挙げられる疾患の多くは慢性複雑性膀胱炎の基礎疾患でもある。よって,慢性膀胱炎が存在しても過活動膀胱を除外することはできない。患者の診療においては尿検査,超音波検査,尿道膀胱鏡検査などにより慢性膀胱炎の基礎疾患を明らかにすることが最も重要である。
参考文献
1)Abrams P, Cardozo L, Fall M, et al:The Standardization of terminology of lower urinary tract function:report from the Standardization Sub-committee of the International Continence Society. Neurourol Urodyn 21:167-178, 2002
2)日本排尿機能学会過活動膀胱ガイドライン作成委員会:過活動膀胱診療ガイドライン.ブラックウェルパブリッシング,東京,2005
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